2010年9月1日水曜日

ザッケローニ就任とオシムさんの記憶と。

ザッケローニが日本代表の監督に就任。
がんばってほしいですね。



サッカーに関しては、
毎週末にアーセナルを応援して、
Foot!は観てるけれどもほんとに素人なのですが、
どうも強く興味を惹かれてしまう。

ザッケローニの実績を見ると、
ここ近年は、目立った結果を出していない、というのが
ほんとうのところなんでしょう。
すべてイタリア国内、というのも気にかかる。

果たして日本のサッカーを、
強くしてくれるのだろうか。
一抹の不安がよぎる。


目標は、

ブラジルW杯で、ベスト16以上の結果を残すこと。

それと、日本のサッカーを
長期的に進歩させるための4年間とすること。

これ以上のものはないと思う。


僕らは、短い期間だったけれど
オシム爺さんという、
日本の文化や、日本人の気質や特徴に応じて
サッカーをつくりあげよう、という
気概を持った監督を経験してしまった。

冷徹なまでに客観的な視点と、
強くなっていく喜びを得られる監督。

本番までに、どこまで強くなることができるのだろう。
そしてどういう結果が待っているのだろう。

オシム爺さんは、きっと
W杯の舞台で、明らかに強い相手に対しても
勝てるイメージを描いていたのだと思う。
そこへ行くために、いろいろと準備をしていた。

残念ながら病気に阻まれてしまって、
最後まで見届けることはできなかったけれども、
どんな代表になるのか、想像するのが楽しくてしょうがなかった。
僕らはその味を知ってしまった。
(南アフリカW杯の中継、オシム爺さんの
 言葉の一つひとつが重かったこと!)


それと照らし合わせて。
ザッケローニは、果たしてどうだろう?

きょうの就任会見で、
日本に関しては「サムライ」という言葉が出てきたくらい。
まだまだ日本については、
表面的なことしか理解していない
というところなんだろう。おそらく。

契約が決まった翌日の
このタイミングのことなのだから仕方がない。
だけれども、膨らむ期待がしぼむ音を聴いた気がした。


しかし、
原さんは現場の人間として、最善を尽くしたと信じるし
僕らは僕らの代表を、これから全力で作っていくのが
4年後とその先にある世界につながることなんだろう。

ありえないことだろうが、
同じイタリア人なら、アンチェロッティが良かったか?
それとも昔から日本に縁のある
ヴェンゲルならば良かったか?

そう、良かっただろう。
監督がチームの中心となる人間である限り、
まさに今、クラブで好成績を残している
「旬」の監督に来てもらうほうが良い影響を与えやすい。
勢いというものは大切だ。

ザッケローニにはそれは弱い。
しかし、あくまで、結果は4年後である限り
(もちろん、アジア杯やコパ・アメリカも大事だが)
時間をかけて、目標を見据えて
チームを育てていってほしいのだ。


だから、彼にはいい人であってほしくない。
会見の物腰の柔らかさからは、
彼の怒る姿は想像ができなかったが、
(チームを強くするという目標のもとに)
自分のやり方、信念に反することぶつかることがあれば
毅然とした態度で望んでほしい。

何度も言うが、
毎試合後に丁々発止のやりとりをしたり、
あえてマスコミに釘を刺す、という振る舞いができた
オシム爺さんの姿が焼き付いて離れないのだ。

そんなふうにしたたかに、
強さを求める姿勢をみせてほしい。そう願う。


そのために、今、まずやることは
ザッケローニを中心に、ちゃんと機能する
チーム体制を作り上げることだろう。
コーチ、広報、通訳、
対戦相手のスカウトやフィジカルコーチ、
用具係にいたるまで。
隙がなく、共有意識を持てる体制を組んでほしい。

そして、ザッケローニ自身が
これから日本のことを学び、理解して
彼自身が積み重ねてきた経験を
活かしてもらえるようなサポートを。


それらがうまく噛み合い続けるのであれば。
一時的な結果にぐらつかず、
パワーをロスせずにこの4年間が進めるのであれば、
日本代表は成功した、と言える結果を残すことができるだろう。

そして、僕らが喜びと充実感を持って、
ついに日本のサッカーだと感じられるチームを
目にすることができるだろう。


記者会見の動画を見ながら、
そうなることを期待した夜でした。

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